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金沢市中央倫理法人会


by rinri_center

2007.4.12  第86回経営者モーニングセミナー

いつも通り4時半起床。
さすがに春だなと思うのは、あたりの明るさ。
冬と違い、ぼんやりと空が明るい。風も暖かく季節の移り変わりをしみじみと感じる。
ホテル横の白鳥路の桜も満開で、薄明かりの中、とてもきれいでした。
5時5分、役員朝礼開始。
会長挨拶では小原会長が自社で発生した失敗の体験談を披露する。大切なのはダメだと怒るか、それともこうしなさいと最善の策を提案出来るか、そこでリーダーの資質が問われる。
リーダーは仕事を通して「夢」を語れなければいけないと。

本日の講師は友禅作家の木村基様。
テーマは「難病ALSにかかって」
この病気は「筋萎縮性硬化症 ALS」という難病で意識はハッキリしているのだが、全身の筋肉が動かなくなると言う、進行性の難病です。医師からは半年、長くても1年から2年の命だと宣告されています。
それでも木村さんは絶望する事なく、絵を描き続けるという仕事を通じて多くの人に病気を知って欲しい、そして同じく難病で苦しんでいる人々に希望を持って欲しいと活動を続けておられます。

体が突然動かなくなって医者で検査をしてもらい、今年の5月初めに難病の宣告をされました。
しかし、あっけなく宣告をうけいれた自分に医者が驚いていました。宣告の後90%の患者は、もう一度検査して欲しいと言われるそうです。
「死」はだれもが等しく受け取るもの、自然を見ればそれがよくわかります。なまじ人間には心があるから、どうしようと悩みますが、動物は「死」を当然のように受け入れています。

家に戻って妻と相談して「あと半年か、何をしようか?」という話になりました。
友禅作家は着物を着てもらって喜ぶ姿を見るのが最上。
友禅は作れなくなっても絵が描ける。
手を使って絵を描いて「てぬぐい展」をやろう。
右手がだめになったも左手がある。
手がダメになったらコンピューターで描く方法もある。
たとえ人工呼吸器の世話になっても、自分を表現する方法はいくらでもある。そう言われました。

まさに聞いているこちらの方が、身がすくむ思いです。
医者に聞くと同じような患者さんは皆「早く死にたい」とおっしゃるそうです。
患者さんは運動が出来ない、寝たきりだし、呼吸も自分では無理。でも他の脳の機能は正常なのです。
何をするにも人に迷惑をかける。しいては私がいるから、いろんな人に迷惑をかけると思うようになるのだそうです。
こんな人達に、どう接したら良いか?

あえて同じ患者のひとりとして言わせていただきます。
もっと明るく接してください。
にこにこと笑顔で接してください。楽しい話をしてください。
その人の元気な若い頃の話を聞いてあげてください。
その人が生きて来た、楽しい思い出を沢山思い出せるように。
そして、患者さんの心を開いてください。
私はそのためのメッセンジャーとして、この病気と対決してゆこうと思っています。
「難病も悪くないよ!」

本日の参加者は63名 61社でした。
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by rinri_center | 2007-04-13 23:21